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「JAMPの視線」No.300(2025年9月28日配信)

JAMP 大原啓一の視点 2025年9月28日

 

 この季節は学園祭シーズンのため、小学校5年生の長男の進路検討のために自宅から通学圏内にある色々な中学校の学園祭に毎週末のように出歩いています。訪問してみると、説明会だけではわからなかった魅力的な雰囲気に気づいたり、そこまで知らなかった中学校の関心が高まったり、やっぱり実際に歩き回らないと駄目だなあと感じます。それにしてもさすが東京は中学校の選択肢もかなり多いので志望校を絞り込むだけでも大変ですね。田舎出身の人間にはなかなか難しいです・・・。


本メールマガジンも今回で300回目の配信となります

 さて、このメールマガジンもなんと今回が300回目の配信となります。2000年頭から配信を開始し、あっという間の5年9カ月だったように感じます。自分でも嫌になるくらいの遅筆のため、毎週土日のどちらか半日を費やして執筆しているのですが、1回も欠かさずに配信できたことは我ながら頑張ったなあと思います。ただ、過去の配信を読み返してみると、同じような駄文を繰り返し書き散らしているだけであり、それにも関わらず読み続けて頂いている読者の皆さまの辛抱強さに何よりも頭が下がります。本当にいつもありがとうございます。

第1回目はコンパクトでしたが、どんどん長文化していきます

 定期的に自分の考えていることをメールマガジンとして表現することは確かに大変なのですが、アウトプットを意識することでインプットにも効果があることを感じます。特にここ数年の金融・資産運用業界は、技術面の発展が非常に速いことに加え、業界再編や法令改正の動き等も活発であり、従来のサービスや事業モデルがかなりのスピードで陳腐化したり、新しいプレイヤーが存在感を大きくしたりということが普通になってきています。そのようななかで自分の考えを新たにしたり、変化に対する自社のスタンスを考えたりする際、メールマガジンでアウトプットを意識しながら情報収集をすることにより、情報がより体系的にインプットされやすくなり、自社のスタンス/方針を論理的に整理し、明確にすることができる効果を感じており、その意味で毎週のペースでアウトプットの機会を持っていることの重要性は小さくないように思います。

 また、アウトプットの手段が読者の皆さまにお読み頂けるメールマガジンであるため、その内容に対するフィードバックを頂くことができ、そこで新たな視点や情報のインプット、そしてディスカッションというアウトプットから更なるインプットという循環が生まれる効果も大きいと感じます。例えば、先月下旬に日本版ステーブルコインとセキュリティートークンの誕生/普及による資産運用業界の事業モデルへの影響についての考察を書かせて頂いた際も多くのフィードバックを頂きました。同テーマに対しては、私の技術に対する知識が浅いこともあり、メールマガジンの執筆に際して頑張って情報収集や自分なりの整理、スタンス/方針検討等を行いましたが、自分自身でもまだそれらが生煮えな状態にあることを反省しています。そのようななか、様々な読者の皆さまからフィードバックを頂いたり、参考文献や有識者のご紹介を頂きつつ、意見交換をさせて頂くことで、新たなインプットとアウトプットの循環を通じ、自分の理解やスタンス/方針検討が深まることを感じます。


「仲間づくり」のためのビジョン発信の機会としてのメールマガジン

 このようなインプットというどちらかというと私の内面のみに留まる効果以上に、私が最も強く実感しているのは、「仲間づくり」というより外側に広がった効果です。弊社は「ゴールベース型資産運用ビジネス支援サービス」や「投信ビジネス支援サービス」といった「基盤」サービスの提供を通じ、日本の金融・資産運用業界の生産性向上の実現を目指していますが、そこでサービスを利用されている金融機関のことを「お客様」とはあまり考えていません。「お客様」ではないというと語弊があるかもしれませんが、私の考えをより正確に表現すると、「サービスをご利用頂くお客様」というよりも、「より良い日本の金融・資産運用業界をともに実現するための仲間/パートナー」という位置づけで考えていると申し上げた方が良いかもしれません。サービスを提供する業者である私たち日本資産運用基盤とサービスを利用して事業の効率化・高度化を目指す金融機関という相対する関係ではなく、より生産性の高い資産運用事業やお客様により大きな付加価値を提供できる資産運用サービスという遠い山の頂上に向けて手を携えながら一緒に目指す仲間/パートナーという認識です。

 私たち日本資産運用基盤が目指すビジョンの実現のためには、このように仲間/パートナーになってくださる金融・資産運用業界の皆さまの存在が欠かせません。創業からの約7年半もの間、私たちが試行錯誤しつつも何とか業界のお役に立てるような存在になることができつつあるのは、そのような仲間/パートナーの存在があってこそだと思います。単なる応援に留まらず、日本資産運用基盤が提示するビジョンの実現に向け、自らもリスクを取り、汗をかいてくださることも厭わない方々が多くいらっしゃいます。そのような仲間/パートナーの皆さまが集まり、一緒に新しい資産運用事業の立ち上げ・推進に頑張ってくださっていることこそが日本資産運用基盤が誇るべき存在意義なのだと考えます。

 私のメールマガジンでは、業界動向等に対する考察や弊社の取り組み等の紹介に加え、私たち日本資産運用基盤が何を目指しているのかというビジョンを飽きもせずに繰り返し発信させて頂いています。もしかすると食傷気味になっていらっしゃる方も少なくないかもしれませんが、単に「サービスをご利用頂くお客様」を増やしたいのではなく、「より良い日本の金融・資産運用業界をともに実現するための仲間/パートナー」とより多くご一緒するためには、毎週のメールマガジン配信というのは非常にありがたい機会だなあということを改めて感じています。

300回目のメールマガジンということで何か特別なことを書きたいなあと思いながらキーボードをたたいていると、結果的にこのようなメールマガジンそのものの拙い振り返りになってしまいました。何か特別なインサイトの発信があるのではないかとご期待頂いていた皆さまには恐縮です。今後も日本資産運用基盤が目指すビジョンに触れつつ、金融・資産運用業界の動向に対する私見を書き散らさせて頂きたいと思います。どうぞ引き続きお付き合いを頂きますようお願い申し上げます。


JAMPメンバーの採用情報

 日本資産運用基盤グループでは、事業拡大に伴い一緒に働くメンバーを募集しています。
弊社にご興味のある方、ぜひ働きたいという方はこちらからお申し込みください。
まずはお話だけでも、という方も大歓迎です!

代表の大原とのカジュアル面談でもいいかな、という方ももっとウェルカムです!!

keiichi.ohara@jamplatform.com


News Picks ダイジェスト

代表取締役 大原啓一 のコメント

【植田日銀が政策正常化に意欲、ETF売却を突如決定-利上げ再開も視野】

大原のコメント→                                       

 日銀が保有するETFの売却がいよいよ開始されるということを感慨深く感じますが、売却ペースが緩やかであることもあり、今後かなりの長期間(現在のペースでいうと100年以上)は引き続き保有が継続されることが見込まれ、日銀の金融引き締め姿勢の表れということを除けば、大きな変化はないように思われます。

 80兆円以上の残高のETFを単に売却するのではなく、全ての日本国民を対象に日本銀行が保有するETFを分配するのが良いのではないか等、「ETF埋蔵金」の活用についてはこれまでも議論がされていましたが、ETFの売却が開始されたといってもその議論を深堀りする時間はまだ十分にあると思われ、個人的にはぜひうまく活用する方向での検討が進むと良いなと考えています。

https://newspicks.com/user/121187/?ref=user_121187&sidepeek=news_15113630

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