「JAMPの視線」No.310(2025年12月7日配信)PEITホワイトレーベルサービス
JAMP 大原啓一の視点 2025年12月7日
小学校5年生の長男が来年のパフォーマンス大会出場に備えてピアノを習いたいと言い始めていることに加え、幼稚園年長の次男も音大付属の幼稚園でバイオリンに触れたことをきっかけにバイオリンを習いたいと言い出しました。それであればいっそのことこの機会に家族4人みんなで楽器を習い始め、将来みんなで演奏できたらいいねと、我が家は盛り上がっています。妻も次男と一緒にバイオリンを習おうかなと言っているのですが、はてさて私は何を習おうかな。高校時代に音楽の授業で習ったリコーダーにちょっと興味ありです。
PEITホワイトレーベルサービスの提供体制の整備完了
さて、プレスリリースでもお知らせさせて頂きましたが、日本資産運用基盤グループの投資運用子会社であるJAMPファンド・マネジメント株式会社は、このたび投資法人資産運用業の追加登録を完了し、東京証券取引所が上場制度整備を進める「未公開株を投資対象とする証券投資法人(PEIT:Private Equity Investment Trust)」に関し、PEIT事業参入を企図する資産運用会社の事業運営をワンストップでご支援するホワイトレーベルサービスの提供体制の整備を完了しました。
PEITホワイトレーベルサービスでは一般事務受託等の取りまとめも提供
いつもこのようなプレスリリースを公表するとよく「また新しい事業を始めたんですね。本当に幅広いですね」と質問を頂いたりするのですが、今回のPEITホワイトレーベルサービスは、従来からJAMPファンド・マネジメントを主体として提供している日本版ファンド・マネジメント・カンパニーソリューションのひとつのユースケースという位置づけであり、新しい事業への展開ということではありません。私募投信や公募投信等の投信事業への参入を企図する金融機関に提供する投信ホワイトレーベルサービス、ETF事業への参入を企図する金融機関に提供するETFホワイトレーベルサービスと同様に、アウトプットとして投資家に提供するビークル/ストラクチャーが投資信託なのか、投資法人なのか、非上場なのか、上場かが異なるだけで、JAMPファンド・マネジメントの投資運用業ライセンスを活用し、弊社が投資信託もしくは投資法人(ファンド)の運営管理の役割を担うことにより、事業パートナーとしてサービスを利用する金融機関が投資運用業務に専念することができるインフラを提供するという点で異なることはありません。
(豆知識)投資運用業の4種類の業務形態
ちなみに投資運用業ライセンスに関する豆知識ですが、投資運用業の登録を完了したからといって、必ずしも投資信託委託業や投資法人資産運用業を営むことができるわけではありません。投資運用業の業務形態としては、金融商品取引法第2条第8項に定められる投資法人資産運用業(第12号イ)、投資一任業(第12号ロ)、投資信託委託業(第14号)、ファンド運用業(第15号)の4種類があり、これら業務を営む場合には、それぞれの業務の登録を行う必要があります。JAMPファンド・マネジメントは、これまで投資信託委託業と投資一任業の登録を行っていたところ、今回のPEITホワイトレーベルサービスの提供を開始するに際し、投資法人資産運用業の追加登録を行ったということになります。
JAMP PEITホワイトレーベルサービスの特長
PEITホワイトレーベルサービスに特有の機能としては、従来の投信ホワイトレーベルサービスやETFホワイトレーベルサービスでは、弊社の役割は主に投資信託(含むETF)の委託者、つまり投資運用業の一次請け事業者として投資信託の運営管理を担う役割に特化していたところ、今回は投資法人から基準価額計算や投資法人機関運営等の一般事務受託会社としての役割を担ったり、資産保管会社や投資主名簿管理会社等の関連会社の座組みの構築、その業務遂行のモニタリングを事業オーナーである金融機関の事業運営事務局として担ったりするところにあります。
東京証券取引所のベンチャーファンド市場は2001年に開設され、2銘柄のPEITが上場したものの、いずれもその後に上場廃止となり、約20年にわたって空っぽの状況が続いています。2022年からの東京証券取引所による複数回の制度改正を踏まえ、改めてPEIT事業に参入することを企図する金融機関は増えていると思われるものの、実際に行動を投資法人の設立というアクションを起こしているのは野村スパークス・インベストメントが運用会社を務める日本グロースキャピタル投資法人のみであり、我が国の資産運用業界として、PEIT設立・運営に関する実務知見が蓄積されている状況にはありません。ましてや、今年2月の改正で解禁された海外未公開株式を対象とするPEITについては、日本で設立・運営経験のある金融機関は皆無であり、大手信託銀行等も検討することすら慎重な姿勢を取っているというのが実情です。
東京証券取引所のベンチャーファンド市場は20年以上も空っぽのまま
この点、弊社は以前よりこのPEIT事業の参入支援を日本版ファンド・マネジメントカンパニーソリューションのユースケースのユースケースとして提供することに強い意欲を持っていたこともあり、時間をかけて業務の洗い出しやそれを担う資産保管会社、投資主名簿管理会社等の座組みの構築等を含む調査・準備を進めてまいりました。今回のPEITホワイトレーベルサービスの提供体制の整備完了に関するプレスリリースは、投資法人資産運用業のライセンスの追加登録の完了に加え、それ以外の一般事務受託等の役割を担うことも含め、PEIT設立・運営に関する概ね全てに目途がついたということを意味するものとなります。
PEIT市場の成長可能性とJAMPのコミットメント
もちろん、このような準備が整ったからといって、私たちのPEITホワイトレーベルサービスが完璧であり、何の問題もないということは言い切れません。なにせ日本にこれまで存在しない事業をゼロから構築し、運営するという挑戦ですから、予想もしない困難に直面することも十分に考えられます。ただ、投資家のプライベート資産への需要が強まるなか、市場での流動性が一定程度期待できるPEITの設立・運営は増えることが見込まれ、そのための「基盤」構築のため、どんな困難であっても挑戦したいと思います。
足もと、日本証券業協会が証券会社による個人投資家への非公開株式の勧誘・販売に係る基準を緩和することを検討したり、株式型クラウドファンディング会社のファンディーノが上場したりと、個人投資家が未公開株へ投資をする手段が拡大する流れにあります。一方、個人投資家が直接に個々の非/未公開株式に投資をすることはリスクが高過ぎると思われ、専門的な知見を有する金融機関がゲートキーパーとしてその間に介在し、分散投資の機会を創出することが不可欠だと考えます。そのためのひとつの手段として、PEITの有用性は大きいと思われます。個人投資家がPEITに投資をするほか、クロスオーバー投資をうたう公募投信がそのポートフォリオの一部として上場しているPEITを組み入れるということも展開として考えられます。
事業オーナーとしてPEIT事業への参入・運営に挑戦する金融機関と一緒にこのような世界観が実現できるよう、資産運用業界の「基盤」を担う会社として、PEITホワイトレーベルの知見・実績を積み重ねてまいりたいと思います。
JAMPメンバーの採用情報
日本資産運用基盤グループでは、事業拡大に伴い一緒に働くメンバーを募集しています。
弊社にご興味のある方、ぜひ働きたいという方はこちらからお申し込みください。
まずはお話だけでも、という方も大歓迎です!
代表の大原とのカジュアル面談でもいいかな、という方ももっとウェルカムです!!
News Picks ダイジェスト
代表取締役 大原啓一 のコメント
【さらば稼げぬ運用会社 SBIは投信事務効率化の新会社、野村は二重計算廃止】
大原のコメント→
投資運用報酬の低下傾向が不可避になりつつあるなか、資産運用会社各社が非高付加価値業務領域であるミドルバックオフィス業務を効率化することに注力するのは当然の取り組みであり、既存投信委託会社に一者計算を導入することの費用削減効果がどうかはともなく、この流れは今後も強まっていくことを予想します。
一方、高付加価値業務であるアセットマネジメントと非高付加価値業務であるファンドマネジメントが不可分一体となってきた日本の資産運用業界において、その状態を変えることなく単にミドルバックオフィス業務を外部委託したとしても、生産性・利益率の向上はあまり大きくは見込めないとも思われます。
欧米の資産運用会社と同様に業界全体としてアセットマネジメントとファンドマネジメントを分離し、資産運用会社はアセットマネジメント会社として同領域に特化する事業モデルに移行することが長期的には必要と考えます。
https://newspicks.com/user/121187/?ref=user_121187&sidepeek=news_15604477
主任研究員 長澤 敏夫 のコメント
【子どもは上限600万円案 政府与党、NISA改正】
長澤のコメント→
個人的にはこうした制度はシンプルにした方が浸透・定着しやすいと思っており、NISA口座開設数の鈍化を回避し、国民の間に資産運用を一層浸透させるためには、単純に「つみたて投資枠」の年齢制限を撤廃すればよいのではないかと思います。金融機関のシステム改修にかかるコスト負担もその方が軽く済むのではないかと思われます。
別の報道では1500万円まで贈与税が非課税となる教育贈与が、利用実績が延びていないこともあり終了する方向で検討されているとありました。こちらは信託銀行が商品化していましたが、引き出しの際の手続きが煩雑とも聞き、やはり使い勝手の良い制度設計が重要かと思います。
https://newspicks.com/user/6551307/?ref=user_6551307&sidepeek=news_15608023
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